1997年4月1日から2008年3月31日生まれの女性の方へ
2025/3/19 更新
子宮頚がんワクチン(HPVワクチン)のキャッチアップ接種は、2025年3月31日をもって終了となります。これは、1997年4月1日から2008年3月31日の間に生まれた女性の方々に向けた重要な接種機会です。さらに、現在の高校1年生の皆様にも、このワクチン接種の機会が提供されています。
子宮頚がんワクチン(HPVワクチン)のキャッチアップ接種とは、定期接種の対象であったものの、過去に接種機会を逃した方に対して、改めて接種の機会を提供する制度です。具体的には、1997年度生まれから2007年度生まれの女性が対象となり、通常は自己負担が発生するところ、公費負担(自己負担無し)で接種が受けられる特別な措置です。
なぜキャッチアップ接種が行われるのか?
日本では2013年に子宮頚がんワクチンの定期接種が開始されましたが、接種後の副反応に関する報道などの影響で、同年6月から2021年11月まで、厚生労働省による「積極的な接種の勧奨」が差し控えられていました。その結果、この期間に接種の機会を逃した多くの方々がいます。
この方々に公平な接種機会を提供するために、2022年4月から3年間の特別措置としてキャッチアップ接種が開始されました。
キャッチアップ接種の対象者
以下の条件を満たす方が対象です:
• 1997年度生まれから2007年度生まれの女性(誕生日が1997年4月1日から2008年3月31日までの方)
• 過去に子宮頚がんワクチンを一度も接種していない方、または接種を完了していない方
接種の期限
• 2025年3月31日までに1回目の接種を完了する必要があります。
接種するワクチンの種類
• 9価ワクチン(シルガード9®)(HPV6型・11型・16型・18型・31型・33型・45型・52型・58型に対応)
接種スケジュールは3回接種が基本となります。
接種スケジュールの例
例えば、2025年3月末までに1回の接種を終えた場合
• 1回目:2025年3月末までに接種
• 2回目:1回目から2か月後に接種
• 3回目:1回目から6か月後に接種
子宮頚がんは予防可能な病気です
HPVワクチンは、子宮頚がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)に感染するのを予防するワクチンで、がんの予防に非常に効果的です。ワクチンは、HPVの感染を防ぐことで、将来、子宮頚がんを発症するリスクを大幅に減らすことができます。
接種をためらう気持ちも理解できます
多くの方々がワクチン接種に不安を感じることもあるかと思います。しかし、HPVワクチンは数多くの臨床試験と研究により、その安全性と効果が確認されています。接種後の副反応はほとんどが軽微で、一時的な痛みや発熱程度であり、重篤な副反応は非常に稀です。万一有害事象が生じた場合は当院に相談して下さい。症状に応じて拠点病院の近畿大学病院へ紹介させていただくことができます。
今が最後のチャンスです
キャッチアップ接種は、今年の3月31日が最後の接種機会となります。これ以降、対象となる年齢での接種機会は提供されない可能性があります。3月31日までに1回接種しておくと4月以降2回目3回目も費用負担無しで接種できます。期間が過ぎても接種することは可能ですが3回で約10万円くらいの費用負担が発生します。今の高校1年生も同じです。子宮頚がんは20代、30代にも発症するがんです。今が接種の最後のチャンスです。
保護者の方へ、お子様の命を守るために
娘が生涯子宮頚がんにならずに幸せな生活を送れるように、この機会をお見逃しなく、ワクチン接種を検討してください。接種について不安な点があれば、八木先生や当院スタッフに相談してください。そして正しい情報を知って下さい。一部のマスコミやネット情報に惑わされないで下さい。私たちは、皆様の不安を解消し、安全に接種を受けていただけるようサポートいたします。